前回の「ネットワークビジネスの基礎(3) アポイント」に続き、今回は「ネットワークビジネスの基礎(4)ABC」について触れていきたいと思います。
ABCとは、アップライン(紹介者)、あなた、これからビジネスに誘おうとしている友人・知人の3者をAさん、Bさん、Cさんと呼び分けて、役割を明確化するわけです。
セミナーでは「ホイラーの法則」として説明を受けるかと思います。
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ネットワークビジネスにおけるホイラーの法則とは?
アメリカの経済コンサルタント、エルマー・ホイラーという方の著書「ホイラーの法則」の内容がネットワークビジネスの極意とぴったりマッチする事から、これに当てはめて話が展開される事が多いのです。
聞いた事ないですか?
「ステーキを売るな、シズルを売れ!」という言葉。
ネットワークビジネスにおいても、製品や会社を売らず、成功者やビジネスから得られるベネフィットを売れという事が言いたいわけです。
まあ、それはいいんですけど、まずは基本理解からです。
最初に、Aさん、Bさん、Cさんの役割を理解してきましょう。
ネットワークビジネスで教わる「ABC」って何?
Aさん・・・アップライン(紹介者、または上位レイヤーのディストリビューター)
Bさん・・・あなた Cさん・・・あなたがこれから誘おうとしている友人・知人 |
ABCと言われているのは、以下の様にAさん、Bさん、Cさんの正式な呼び方の頭文字を取ってそう呼んでいるわけです。
Aさん・・・Advisor(アドバイザー)話し手
Bさん・・・bridge(ブリッジ)橋渡し役 Cさん・・・client(クライアント)聞き手 ※CさんはCustomer(カスタマー)やConsumer(コンシューマー)と表現される事もありますが、「聞き手」と解釈して下さい。 |
ABCにおける重要な点とそのコツとは?
まずは下の図をご覧いただき、その関係性を理解してきましょう。
勘の良い人なら既に感覚的に理解されたかもしれませんね。
なぜABC三者で説明をするのが良いのか?
その答えは、Cさんの心理状態をケアし「Aさんの話を集中して聞いてもらう為」です。
幾つか例を挙げてみますので、一つずつ見ていきましょう。
組み合わせに対し、Cさんの心理状態とまとめました。
組み合わせ | Cさんの心理状態 |
A→C | 不安感、不信感、恐怖感 |
B→C | 安心感、信頼感、馴れ合い感 |
ABC | 安心感 ※信頼出来るBさんを通して、Aさんと触れ合えるから |
A→C(AさんとCさんの二者で話す)
Aさんは知識と説明力を持っていますが、Cさんは不安な心理状態です。
そりゃあ、そうですよね。知らない人と二人で話すわけですから。
それもビジネスの話です。お金と時間を投資して始めるかどうかを検討する場になるわけですから緊張感も増すでしょう。
ひょっとしたら、騙されているかもしれない。そんな上手い話があるわけない。何だかネズミ講みたいだし。。。
そうした不安や不信感を抱きやすくなる上、そうした本音を口に出しにくくなります。
つまり、成功率は非常に低くなるという事です。
B→C(BさんとCさんの二者で話す)
Cさんからしたら、Bさん(あなた)は友人または知人でしょうから、安心感があります。
また、きちんとしたお付き合いをされてきたのであれば、信頼感もあるでしょう。
ただ、師弟関係でもない限り、馴れ合い感もあるはずです。
そんな慣れ親しんだあなたの口から大きなビジネスチャンスの話をされても、Cさんは構えてしまうでしょうし、「あなたってそんなスゴい人でしたっけ?」となるのがオチです。
しかも、断られやすいんです。馴れ合い感があれば言いやすいですからね。
AさんだってCさんからしたら他人でしょ?
そう思われるかもしれません。
しかし、Aさんをどう見せるかは橋渡し役のBさんの事前説明、紹介の仕方、Aさんが説明している最中の姿勢でいかようにも印象付ける事が出来ます。
ABC(三者で話す)
もう説明不要かとも思いますが、直接Aさんと話すのは抵抗がある。
だけどBさん(あなた)を通してなら、それも和らぐ。
不安を払拭し、馴れ合いの距離ではなく、多忙なAさんの貴重な時間を頂いているという感謝の気持ちを持って話を聞く。
この状態をコーディネイトするのがBさんの役割です。
ご理解いただけましたでしょうか。
ABCのコツと注意点
ABCに持って行く前に、事前の段取りがあります。
仕事は何でも「段取り8割」です。
この段取りが出来ているかどうかで、ABCの結果が分かれます。
基礎編という事もありますので、基本的な事だけ列挙しておきますね。
- 事前にCさんに対し、Aさんがどのような人がを伝えておく事。
- AさんにCさんのカルテ(情報)を渡しておく事。
- Aさんとのスケジュール調整および当日の場所取りをしておく事。
- 当日どう言った展開に持ち込むかをAさんとすり合わせしておく事。
- 席配置は可能な限り、Aさんが壁際になるようにする事。
基礎編としてはこんな所でしょうか。
まずは、Cさんに対し、Aさんの人物像を伝えておきましょう。理想は、CさんがAさんに会いたくなるような興味付けを含んだインプットが好ましいでしょう。
次に、AさんにCさんのカルテを渡す事を忘れてはいけません。年齢、職業、関係性、アポの取り方、Cさんの悩みや不安に思っている点。最低でもこの位は伝達しましょう。Aさんも事前にイメージし、シュミレーション出来るからです。
あと、当然ですがAさんと「何処で、何時」といったスケジュールと場所のセッティングをしておく必要がありますよね。
さらに、当日どの様に紹介し、どういう話をAさんにするのかイメージをAさんに共有しておく事も重要です。結構Aさん任せで会話に参加しない方がいらっしゃいます。確かに余計な話をされるのも困りますが、緊張した面持ちでダンマリも結構厳しいです。この中でAさんとCさん両方を知っているのはあなただけです。紹介からAさんに聞きたい事など、Bさんであるあなたから切り出すのがセオリーです。正に橋渡しですよね。
注意点があります。例えばCさんが社長であったとします。しかし、Aさんには「〇〇さんです。」と紹介しましょう。間違っても「〇〇社長です!」なんて紹介しないで下さいね。あくまでもこのビジネスでは、Aさんの方が結果を出しています。ネットワークビジネスでは年齢や役職は関係ありません。 |
最後は席配置です。出来ればCさんとの待ち合わせ場所を現地にして、あなたが壁際に座りましょう。これはAさん登場の際、あなたがCさん側に席移動する為です。何故そんな事をする必要があるのでしょう。Aさんが説明する際に、Cさんの視界が散らないように配慮しているわけです。あなたがAさんの座る予定の壁際に座っていれば、Aさんの座席を自然に壁際に持っていきますし、Cさんを通路側ではなく、奥側に座らせる事が出来ます。Aさん、または資料、そしてあなた以外に視界が限定されやすい環境の方がCさんは集中してAさんの話を聞けますから。細かな点ではありますが、こう言った積み重ねが後の結果を左右してきます。
まあ、最も重要なのは次回解説予定の「ネットワークビジネスの基礎(5)T-up」となりますので、そちらも参考にして下さい。